2012年06月

Economics

 なにかと問題の多い経済理論ですが、

 経営学が経済学から派生したことから考えても、
(倫理的規範を厳密に問わないという前提においては、)経済学のロジックは、物事を論理的に考える上で、マクロだけでなく、ミクロ(企業や家計)においても使えるものが結構あります。 但し、理論上においてという狭い範囲に限定されますが。
 経済学自体が、経済活動を扱った学問なので当然と言えば当然です。

 しかしながら、論理的に整合性があるかないかと倫理規範に準じているか否かは、まったく別の問題となるので今回はその問題には触れません。   

P56
すべての理論は仮定の上に組み立てられるが、その仮定は真実とはいいがたい。それこそが理論を理論たらしめる。理論をうまくつくるコツは、単純化のための仮定をおくことはやむを得ないとして、最終の結果がそれにあまり左右されないようにすることである。
Robert・M・Solow (1956)

 
 経済学においての「技術 technology」に関して
経済学においては、「技術」と言う用語には独特の意味があるようです。

 ちなみに、これは、一般的な生産関数
Y=F(K,L)    
Y産出 OUTPUT     投入INPUT K=資本 L=労働

 この生産関数は、物を作ることや、サービスを提供することも含めた: 生産 
を表しています。単純にインプットしたものが、アウトプットされる過程を示している。

 産出するための条件を生産関数に基づいて考えると   
Y=F(・) この関数は生産における技術を表す。
 
 

 続いて コブ・ダグラス型生産関数   
Y=F(K,L)
=KαL1-α  ここでのαは、 0<α<1 である。 この生産関数は
規模について収益不変 constant return to scale


Y=Kα(AL)
1-α
A技術
パラメーターである α も技術をあらわしています。 

 コブ・ダグラスの米国製造業分析(1926年)においては、
技術進歩が全く無い場合は α=1/4と言う数値が、このデータ良くあてはまると言う研究結果が報告されています。

出典:COBB,CHARLES W., AND PAUL H.DOUGLAS. 1928.
“A Theory of Production.” American Economic Review 18 (March):139-65.


 何が言いたいのかというと
アイデアと技術の関係性がこの生産関数から、読み取れるということです。新しいアイデアは前段の
技術指標 A を増加させる。
 また、 同様に、アイデア生産技術改善する。新しいアイデアは、従来のインプットから得られるアウトプット増大させるか、もしくは、その改善させる。このことから、イノベーションや収穫逓増の概念はこのモデルと関係があることがわかる。
  ちなみに、シュムペーターの収穫逓増や、『複雑系』に出てくる収穫逓増の概念は、先述のコブ・ダグラス型生産関数から、下記のようにあらわすことができる。


F(αK,αL)= αY
であれば、生産関数は規模について収益不変であり、
F(αK,αL)> αY
であれば、生産関数は「規模について収益逓増 increasing return to scale」である。

 資源や資本は有限であるが、アイデアは無限であり非競合的なものである。 
それゆえに、ガラパゴス化に譬えられているわれわれ日本人は、この点に特化し、他国の追随を許さないくらいのさらなる知的集積をすべきかも知れません。但し、この考えも、あくまで理論上での考察であり、実際にはMRJなどの一件やトヨタバッシングの一件にも見受けられるように、テクノロジーありきで全て順調に行くとは限りません。
  
 ただ、理論は理論で重要な意味があるとおもわれます。
 

P63
観察可能な量だけに頼って理論を打ち立てようとするのは全く間違っている。
・・・・・・何を観察できるかを決めるのが理論というものだ。
Albert Einstein, Heisenberg(1971)


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